テーブルの描き方講座【CLIP STUDIO PAINT】

この記事では丸テーブルの描き方を解説します。

1. パースを設定する

まずはじめにパースを設定する必要がありますが、ここでは以下の記事で設定した部屋の大枠のパースを使います。

具体的なパースの設定方法は「STEP1 パース(画角)の設定」の章を参照してください。

【理論で描くマニュアル式】背景の描き方講座 <室内編>【CLIP STUDIO PAINT】

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部屋の大枠のパースとグリッドを使って、テーブルの位置と大きさを決めます。

また今回は窓から入る光を光源とします。

窓を光源としたときの考え方は以下を参照してください。
>>　背景の描き方講座＜室内編＞「STEP3 ③フォームシャドウ」

2. 形を取る（レイヤー分け）

次にテーブルの各パーツを面ごとにレイヤー分けします。

まずは丸い天板部分からレイヤー分けしますが、以下の動画内の手法でパースに沿った円を描きます。

円を描く前に、以下の下準備をしておきます。

• 部屋の大枠のパース定規を表示させ、表示＞特殊定規にスナップにチェックを入れる。
• 「楕円ツール」を選びサブツール詳細パレットから「図形＞比率指定」を1対1に、「図形操作＞中央から開始」にチェックを入れる。
• テーブルの天板の中心を求めておく（下画像の青線）。

下準備ができたら、楕円ツールを天板の中心からドラッグし始めて任意の頂点で一度離します。

するとパースのどのXYZ軸に合わせるかがカーソルを動かすことで選べるようになるので、クリックして確定させます。

この円を参照レイヤーにして「バケツツール」で塗りつぶせば天板の上面となります。

同様にして天板下側の円も描いて側面部分もレイヤー分けします。

最後に脚もレイヤー分けします。

3. 色と陰影を付ける

レイヤー分けができたら、以下の順番で色と陰影を付けていきます。

• 固有色
• オクルージョンシャドウ
• フォームシャドウ
• キャストシャドウ
• 明部
• 反射光
• 質感

各用語について詳しくは以下の記事を参照してください。

【塗りの基礎】イラストの陰影（かげと光）の付け方

陰影はイラスト制作において立体感やリアリティを出すためには欠かせないものですが、どう付ければよいか迷うことも多いのではないでしょうか？一口に陰影と言っても実は発生原理ごとに切り分けることができ、これを ...

① 固有色

まず固有色を置きます。

② オクルージョンシャドウ

ここからはかげを付けていきますが、乗算レイヤーと以下のかげ色を使います。

固有色レイヤーの上に乗算レイヤーを作成してクリッピングし、まずオクルージョンシャドウを置きます。

手順としては、「C油彩」を使ってかげを描いたあとに「ぼかし」を使って輪郭をぼかし、乗算レイヤーの不透明度を下げてかげの濃さを調整します。

③ フォームシャドウ

次に窓から入る散乱光を想定してフォームシャドウを付けます。

先ほどと同じく新規の乗算レイヤーを固有色レイヤーにクリッピングし、「C油彩」と「ぼかし」を使ってかげ色をのせます。

④ キャストシャドウ

最後のかげとしてキャストシャドウを付けます。

今回テーブルには直進光は当たらず散乱光のみが当たるので、散乱光によるキャストシャドウを描きます。

⑤ 明部

かげを付け終えたら、次にフォームシャドウがのっていない部分の明るさを強調します。

ここでは以下の明部色を使います。

覆い焼き（発光）レイヤーに「不透明水彩」を使って軽いタッチで明部色をのせたあと、筆跡を「ぼかし」で消します。

⑥ 反射光

明暗を付け終えたので、反射光を入れます。

今回は床からの反射光を、床の色を少し明るくした以下の色を使って入れます。

オーバーレイレイヤーに「不透明水彩」を使って反射色をのせ、筆跡を「ぼかし」でぼかしたらレイヤーの不透明度を調整します。

⑦ 質感

最後に質感を加えます。

固有色に対して少し暗い色と少し明るい色の2色を用意し、「油彩平筆」を使って木目を描きます。

仕上げとして面同士の縁（天板の上面と側面の境界）を描き加えたらテーブルは完成です。