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【フリーランス・副業】イラスト仕事の流れと注意点

2023年7月5日

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イラストの仕事の流れと注意点

この記事では、フリーランスのイラストレーターである筆者が普段イラストの仕事を受けるときの流れと各ステップにおける注意点をご紹介します。

イラストの制作側の方だけでなく、依頼側の方の参考にもなれば幸いです。

イラストの仕事の流れ

一般的にイラストの仕事は以下のような流れで進んでいきます。

それでは各ステップについて詳しく見ていきましょう。

見積もり、受注検討

私の場合、依頼の相談は仕事用に公開しているGmail(anyootete@gmail.com)宛てあるいはHPに設置している依頼フォームからいただきます。

相談をいただいたらまずは、

・見積もりを相談された場合には見積もりを出す
・受注可能かを相談された場合には条件が合うかを検討する

ことになります。

判断はきちんと情報をもらってから

見積もり、受注検討においては、依頼内容についてきちんと情報をもらった上で判断することが重要です。

最初の依頼文で必要な情報がすべて揃うことは少ないので足りない部分は依頼者に確認する必要がありますが、私は普段以下の項目を聞くようにしています。

項目補足
依頼者の社名社名を検索して信用できる取引先か調べるようにしています。
個人の方の場合はSNS等のアカウントを教えていただき判断材料にしています。
使用用途使用用途に合ったイラストを制作するため、用途の広さに応じて料金を検討するため、想定外の使用を防ぐために聞いています。
サイズ制作工数を見積もるためと、提示されたサイズが自身の制作環境(PCや制作ソフト)で問題なく制作可能か確認するために聞いています。
mmで提示された場合にはdpiも教えてもらう必要があります。
納品データの形式自身の制作ソフトで対応できる形式かを確認します。
印刷用途の場合にはカラーモード(RGBかCMYKか)も聞く必要があります。
納期・依頼時に概要のみで詳細仕様が未定の場合、いつから制作に着手できるかを把握するために詳細仕様がいつもらえるのかを聞きます。
・見積もり提示後に発注の検討期間がある場合には、正式発注がいつになるかを聞きます。
・スケジュールがタイトな場合には、制作時のチェック等の戻しに要する時間も聞くようにしています。
予算・料金見積もりの相談の場合は依頼文に書かれていないことが多いですが、例えば自身の想定より低い場合でも条件付きで受注できますといった具合に提示でき選択肢が広がるため一度聞くようにしています。
提示された額に税抜・税込の表記がない場合は確認しておきます。
実績公開の可否実績が今後の仕事に繋がるため確認します。
制作フローチェック工程に指定がある場合は、各工程(特に最初のラフ)でどの程度のクオリティのものが求められるのかを確認し納期見積もりの参考にします。
イラストのイメージ・制作工数が変わるため、見積もり、受注検討の段階から構図やモチーフは聞くようにしています。構図やモチーフをこちらから提案する場合は、ラフ案の希望提示枚数を事前に伺うこともあります。
・相談時に概要のみの場合でも、テイストとクオリティのサンプルは提示いただくようにしています。
差分やレイヤー分けの有無も制作工数に影響するため仕様によっては確認します。

過去に取引したことのある依頼者の場合は、リテイクの温度感や返信スピードなどがわかっていて工数が見積もりやすいのでここまで詳細に聞かないことも多いです。
そのため、特に初めての取引先の場合にはきちんと情報をいただくようにしています。

かなり細かく聞く印象をもたれるかもしれませんが、事前に認識を合わせておけば制作時のトラブルのリスクを減らしスムーズな進行に繋がるため、制作・依頼側の両者にとって大切なことだと思っています。

自分なりの判断基準をもつ

必要な情報をいただいたら、それを元に見積もり金額・納期を出したり受注可否を回答することになります。

スケジュールが空いていて金額、仕様的にも問題なければすぐに受注!となるかもしれませんが、実際はそういったケースばかりではないので、何を重視するのかを自分の中で決めておかないと判断に迷ってしまいます。

私の場合は、制作時に想定されるストレスが許容できるかで判断するようにしています。

例えば私がストレスを感じるポイントは、

・スケジュールがタイト
・料金が自身の相場感よりも低い
・リテイクの量や回数が多い
・リテイク内容が依頼時の内容と矛盾する

などです。

いただいた情報を元に、見積もりの場合はこれらのストレスが許容できる金額・納期を提示することになりますし、受注検討の場合は許容できそうだと判断すれば受注し、許容できなさそうだと判断すれば許容できる条件を提示して両者が納得できるラインを探します

例えばスケジュールや金額がネックなときには、私はよく「修正は軽微なもののみ対応可」を条件として提示しています。

また、やりたい内容の仕事であれば多少スケジュールがタイトであったり料金が低い場合でも引き受けることもありますし、一方で実績公開不可の案件などはスケジュールと料金ともに十分納得できるものでなければお断りさせていただくことも多いです。

見積書について

見積書に関しては、私は求められればExcelで作成しPDF形式で送付していますが、経験上企業も含めて求める依頼者は少ないのでメールの文面で済ませることがほとんどです。

見積もり金額は、差分やレイヤー分けがある案件の場合にはその内訳も記載しておくと、依頼側が検討しやすくなると思います。

また、見積もりを提示後に発注の検討期間が数日以上発生する場合には、発注可否の連絡がいつまでにもらえるかは聞いておくことを勧めます。

特に、発注なしの場合に連絡をいただけない依頼者も少なくないため、いつまでに連絡がなければ発注なしと判断させていただく旨を事前に伝えておくのもひとつの手です。

受注、契約

正式に発注いただき受注することが決まったタイミングで、発注書をもらったり契約を結ぶことになります。

発注書について

発注書に関しては、企業でも作成してくださる企業もあれば無しの企業もあるといった感じです。

私はメールの文面のみで十分だと考えているので、無しの場合に発注書を求めることはしていません。ただ必要な場合には、求めれば発行していただけるかと思います。
発注請書に関しては、私はこれまで求められたり発行したことはありません。

業務委託契約、秘密保持契約(NDA)について

依頼者が企業の場合は、業務委託契約と秘密保持契約を結ぶことになります。

秘密保持契約に関しては、見積もり、受注検討の段階で詳細をいただくときに結ぶことも多いです。基本的にはクラウドサインなどの電子契約サービスで結ぶことになり、処理については基本的に依頼側の指示に従う形になるかと思います。

契約内容の確認ポイントに関しては、私は専門家ではないためここでは割愛します。

制作

ここからはいよいよ制作のフェーズになります。

どの工程でチェックしてもらうかを考える

イラストの制作は基本的に以下のステップに分けられます。

  • 構図ラフ
  • ラフ
  • 詳細ラフ
  • 線画
  • 仕上げ

"仕上げ"は、"着彩"や"清書"と呼ばれることもあります。

イラストの制作手法やテイストによっては、ラフが構図ラフも兼ねていたり、詳細ラフと線画の順番が逆であったり、線画の工程そのものがなかったりします。

すべてのステップで依頼側にチェックしていただくことは稀で、「ラフ→仕上げ」の2工程、あるいは「ラフ→詳細ラフ(or線画)→仕上げ」の3工程でのチェックが業界的にも多いと思います。

私の場合は描き込みの多いテイストの案件がほとんどで、後ろの工程になるほど修正にかかる工数が大きくなってしまうので、

・仕様で構図が明確に決まっていない場合には、構図ラフでチェックしていただく
・ラフでは、アングル、物やキャラの大きさと配置位置、光源の方向が明確になっているものを提出する

ようにしています。

取引先がイラスト制作会社など社内にアートディレクターがいる場合には、チェック工程が指定されることが多いのである程度やり取りをリードしてもらっても問題ないかと思いますが、そうでない場合は基本的には制作側主体でやり取りができると制作がスムーズに進むかなと思っています。

もちろん制作側主体で進めるからには日程も含めてきちんと提示する必要があるので、私は以下のことをするようにしています。

どの工程でチェックしてほしいか事前に伝える
・チェックをお願いするときにはどういった観点でチェックしてほしいかを伝える
各工程のデータをいつまでに提出するか納期までの日程を組んで伝えておく

制作に入る前に十分なヒアリングを

構図ラフやラフの制作に入る前に、イラストのイメージについて十分にヒアリングすることが制作をスムーズに進めるための秘訣です。

私の場合、見積もり、受注検討の段階で詳細をいただいていることが多いので、そこから更に不明点はないか再度いただいた情報を精査します。

私は特に以下のことに注意するようにしています。

2通り以上の解釈ができてしまう文面は真意を確認する
指定の記載がない箇所はお任せなのか指定があるのかを確認する

チェックにかかる時間も考慮する

依頼者とは別に大元のクライアントがいる案件の場合、一度のチェックで依頼者の社内チェックに加えて大元のクライアントのチェックも入ることがあります。

そういったケースではチェックに時間がかかりスケジュール的に何度もやり取りをすることが難しいということがあります。

その場合には、チェックでどの程度のクオリティのものを提出するか依頼者と擦り合わせておく必要があり、スケジュールにも影響することなので、見積もり、受注検討の段階から相談しておくと良いと思います。

仕上げまで進めたデータを依頼者にチェックしてもらいOKが出てはじめて納品となるので、仕上げまで進めたデータは納期の日付よりも余裕をもって提出するようにしましょう。

タイトなスケジュールの案件でない限り、チェックと修正にかかる時間を考慮して私は遅くとも納期の1週間前には仕上げのデータを提出するようにしています。

万が一納期に間に合わない場合は、間に合わない可能性が出た段階ですぐ依頼者に相談し、自身の信用や依頼側のスケジュールのためにも期限ギリギリや過ぎてから連絡するような事態は絶対に避けましょう。

納品

仕上げのデータにOKをいただいたら、依頼者指定の形式でデータを納品します。

CLIP STUDIO PAINTで制作しpsd形式でレイヤーを分けて納品する場合には、使用しているレイヤーによっては互換性の問題により色味などが変化してしまうので、該当レイヤーは統合して変化が起きないようにします。

納品書、検収書に関しては、私はこれまでやり取りしたことはありません。

請求

データを納品したら請求書を発行します。

見積もりから請求までの間で制作側が発行する書類は請求書のみであることがほとんどです。依頼者が企業の場合には請求書のフォーマットが用意されていたり、電子請求サービスを使うことも多いです。

制作側で請求書を発行する場合には、請求日、支払期日、源泉税の記載有無(記載する場合には税抜・税込価格のどちらで計算するか)を確認した上で作成し、PDF形式で送付します。

支払方法は銀行口座への振込が一般的ですが、依頼者が個人や海外在住の方の場合にはPayPalを使用することもあります。

請求書が受理された後、支払期日を過ぎても支払われない、支払われた金額が異なっている場合にはすぐに依頼者に連絡するようにしましょう。
また企業の場合、支払日は納品月の翌月あるいは翌々月であることがほとんどなので、すぐにお金が必要な場合はあらかじめ相談しておく必要があります。

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