この記事では、そもそも液タブ、板タブとは?いうところから、それぞれのメリット・デメリットについて、イラストレーターの筆者が解説します。
液タブ、板タブとは?
まずは「そもそも液タブ、板タブとは?」から説明します。
液晶ペンタブレット

液タブは、「液晶ペンタブレット」の略称です。
製品の画面に直接描くタイプのペンタブレットですが、通常、液タブだけでは動かず、別途PCが必要です。
近年では、Android OSを搭載したタブレット型の製品も出ています。
Wacomの「MovinkPad」などはその例です。
こういった製品は、液タブ、板タブとは区別され、タブレットやポータブルパッドと呼ばれます。ただし、広義で、液タブという括りで扱われる場合もあります。
板ペンタブレット

板タブは、「板ペンタブレット」の略称です。
板タブには画面が付いておらず、PCモニターを見ながら描くタイプのペンタブレットです。
そのため、板タブを動かすには、別途PCとモニターが必要です。
海外メーカーのサイトでは、板タブをペンタブレット、液タブをペンディスプレイと表記している場合もあります。
ただ、国内では、板ペンタブレットと液晶ペンタブレットで呼び分けるのが一般的です。また、「ペンタブ」と言うと、通常、液タブと板タブ両方のことを指します。
次に、液タブと板タブのメリット・デメリットをそれぞれ見てみましょう。
液タブのメリット・デメリット
液タブのメリット・デメリットは以下です。
液タブのメリット
- 画面に直接描くため、直感的に描ける
- 設定を変えれば、板タブとして使うこともできる
- タブレット、ポータブルパッドなら、持ち運びできる
- 製品開発が盛んで、価格を抑えつつも性能の良い製品が増えている
液タブのデメリット
- 板タブよりも高価
- 前傾姿勢での作業になるため、体に負担がかかりやすい
- サイズが大きな製品ほど、作業環境の構築難度が上がる
- 液晶画面が付いているため、板タブよりも丁寧に扱う必要がある
板タブのメリット・デメリット
板タブのメリット・デメリットは以下です。
板タブのメリット
- 液タブよりも安価
- 姿勢を正して作業できるため、体に負担がかかりにくい
- モニターを正面で見ながら作業できるため、絵のバランスがとりやすい
板タブのデメリット
- 画面に直接描かないため、感覚に慣れるまでに時間がかかる
- 液タブ市場の拡大により、板タブの開発は縮小気味
どっちを選ぶ?
以上を踏まえて、液タブ、板タブがおすすめなケースをそれぞれ紹介します。
液タブがおすすめなケース
液タブの最大のメリットは、直感的に描けることです。
特に、線画作業などは、確実に液タブの方がやりやすいです。
そのため、このメリットをデメリットが上回らない限りは、液タブがおすすめです。
デメリットの価格については、近年では初心者向けの低価格な製品や、高性能でも価格が抑えられた製品が次々出ています。低価格帯であれば、板タブとの価格差は数万円程度なので、この価格差分のメリットは十分あると思います。
低価格帯のおすすめ液タブや、液タブの選び方については、以下の記事を参考にしてください。
また、作業環境の構築については、以下の記事で解説しています。
筆者もそうですが、数年前までは液タブがかなり高価だったので、最初は板タブから入る人も多くいました。しかし、現在は液タブの価格がかなり下がったので、特別な理由がない限りは液タブをおすすめします。
板タブがおすすめなケース
板タブを使う理由に多いのが、腰痛対策です。
液タブを使ったときの体への負担には個人差がありますが、負担が大きい人には、板タブがおすすめです。
体への負担対策以外に多い理由は、モニターを正面から見て描ける点です。
液タブの場合、少なからず画面を寝かせて描くことになるため、絵を斜めから見て描くことになります。
すると、正面から絵を見直したときに、絵のバランスがズレてしまっていることがあります。
板タブの場合は、これを防げます。
また、全体を引きで見ながら描く作業も、モニターを見て描く板タブの方がやりやすいです。
そのため、引きで見ながら描くことが多い背景制作や、イラスト制作以外にもレタッチ作業などでは、板タブが好まれることもあります。
技術的な観点から板タブが選ばれる場合もあります。ただし、基本的には上級者の考え方なので、体への負担が大きくなければ、個人的には液タブをおすすめします。
一度レンタルしてみるのも手
液タブや板タブは、家電量販店やメーカーの実店舗で実機に触れることができます。
特に、描き心地は製品ごとに異なるので、購入する前に実機に触ってみると良いでしょう。
ただ、作業環境のイメージや体への負担の大きさなど、一定期間使ってみないとわからないこともあります。
そういった点が心配な場合は、レンタルサービスを利用するのも手だと思います。
例えばRentioでは、WacomとXPPen製品の取り扱いがあります。
Rentioでは、新品の製品をレンタルすることができます。
気に入れば、レンタル料との差額を支払って、製品をそのまま購入することも可能です。


