この記事ではフリーランスのイラストレーターである筆者が、5年間フリーでイラストレーターをやったときの年収推移と、続けるために意識したことを共有します。
5年間の売上推移
2020年から2024年にかけての5年間の事業売上推移を以下に示します。
内訳 [円] | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 |
---|---|---|---|---|---|
企業(法人)案件 | 869,704 | 3,768,699 | 2,719,432 | 4,191,387 | 2,625,731 |
個人案件 | 827,380 | 368,500 | 509,300 | 599,000 | 0 |
BOOTH | 14,156 | 12,977 | 22,173 | 20,174 | 23,348 |
pixivFANBOX | 14,600 | 30,600 | 22,725 | 23,805 | 18,180 |
メロンブックス | 125,100 | 90,489 | 89,562 | 105,470 | 5,785 |
即売会 | 83,100 | 100,800 | 9,600 | 104,100 | 0 |
sessa | 5,609 | 35,343 | 21,213 | 14,960 | 25,525 |
広告収入 | 0 | 0 | 8,689 | 13,713 | 127,470 |
合計 | 1,939,649 | 4,407,408 | 3,402,694 | 5,072,609 | 2,826,039 |
2024年は妊娠中の妻のサポートと産後の育児ができるよう、出産までにクライアントワークがほぼ0の状態になるように調整したので売上額は前年から大きく下がる結果となりました。
上記の理由からクライアントワークは減らしましたが、一方で納期がなく融通が効くオリジナルワークに工数を割く年にした結果、広告収入は前年の約10倍になりました。ちなみに広告収入はすべてこのブログ上での収益です。
年ごとに変動が大きいですが、5年間の平均年収を計算すると3,529,680円となりました。
各年の方針と結果についてはYouTubeで詳しく振り返っています。
続けるために意識していたこと
額面的に誇れるような成果を上げた訳ではないですが、フリーランスを5年間続けることはできたので、続けるために意識していたことをここで共有します。
私がこの5年間で特に意識していたことは以下の4つです。
1. 自分の実力と市場を知る
これはフリーランス1年目に特に意識したことです。
私はイラストの仕事の実績もコネも特にない状態で独立したので、最初は
- 仕事をもらえるか / もらった仕事をこなせるか
- 相場はどれくらいか
- 需要(仕事の数)はあるか
- 工数(1枚描くのにかかる時間)はどれくらいか
の実態を知ることを意識しました。
これらは、自身の実力かつ自身が仕事をするジャンル・絵柄(筆者の場合は背景・リアルめ)の条件で知る必要があります。
そのため調べるだけではダメで、実際に自分でやってみないとわからない情報と言えます。
これらを得ると売上額や生産枚数、労働時間の具体的な目標が立てられるので、1年目は具体的な目標は立てず情報収集に専念し、2年目で1年目の結果を元に具体的な目標を立て活動しました。
また続けていると実力が上がってくるので、3年目以降も前年の結果を踏まえてその年の目標を決めるようにしてきました。
2. 実績を積むことを優先する
イラストの仕事には、実績公開が「可」の案件と「不可」の案件があります。
実績公開不可は仲介会社を通しての版権案件に多いですが、一度受けると定期的に振ってもらいやすい仕事でもあります。
ですがそのプロジェクトが終われば仕事はもらえなくなるので何年も継続してもらえる訳ではありませんし、単価も高くはないのでそれだけで生計を立てようとするとそれなりの工数が必要になります。
一方で実績はクライアントが依頼検討する際に見る大きな要素であり、フリーランスが新規案件をもらうためには無くてはならないものです。
以上の観点から、フリーランスとして継続的に新規案件をもらい単価も上げていくためには、実績を積むことが非常に重要だと考えています。
そのため私は2年目以降、基本的に実績公開不可の案件は受けないようにしています。
たとえ収入がない時期であっても、目先の収入は考えず将来のために実績を積むことを優先してこの5年間は行動してきました。
ただこれは貯金がないと経済的にも精神的にも厳しい考え方なので、実行するには生活を続けられるだけの最低限の貯金があることが前提になると思います。
3. 年単位で達成できそうなラインの目標を設定する
そもそも目標を設定して物事に取り組むかは人次第ですが、私個人としては目標を設定するメリットには以下のようなものがあると考えています。
- 行動すべき内容が明確になる
- 選択が迫られたときの判断基準になる
- 続ける上でのモチベーションになる
フリーランスは本当に自由なので、ある程度やるべきことが決まっていた方が将来に対する漠然とした不安も少しは軽減できるように思います。
上でお話したように、私は前年までの結果を踏まえてその年の目標を決めていますが、達成が想像できる範囲で目標は設定するようにしています。
理由は主に以下の2点です。
- 目標を高くしすぎると達成に必要なアクションに無理が生じ達成できない可能性が高い
- 達成できないと続けるモチベーションの低下につながる(逆に達成できればモチベーションが上がる)
成長のためには達成できるかできないかギリギリのラインに設定するのが理想的ですが、私は私生活の自由度も重視しているのでいつも少し緩めに設定しています。
またフリーランスは収入の変動が大きいので、目標は月単位ではなく年単位で設定した方が計画も行動もしやすいでしょう。
目標設定とアプローチの方法については以下の記事で詳しく解説しているので、興味のある方は参考にしてみてください。
4. やりたくないことはやらない
フリーランスを5年間続けられたのはこのマインドによるところが大きいです。
何かを何年も続けるためには、自身へのストレスをいかに排除するかはとても重要なことです。
フリーランスは仕事を引き受けるか、どのような方針で活動するかなどすべて自身で決められますが、選択を迫られたときには上記の目標と合わせて「やりたくないことはやらない」を前提に判断してきました。
私がフリーランスになるのを決意したのは、「やりたくない仕事に一生の大半を費やすのなら、多少貧乏でもやりたくないことはやらないくて良い仕事をやっていたい」という気持ちからです。
現状この気持ちのゴールは「フリーランスを続けること」だと考えています。
「やりたくないことをやらなければならない」ときがいつか来るかもしれませんが、続けるために今後もこのマインドは大切にしていきたいと思っています。
2025年の活動方針
子どもが生まれ今は以前ほどの労働時間を確保できない状況なので、当面はスケジュールの融通が効くオリジナルワークメインで活動していく予定です。
その際には、以下のようなデータも集めてまた記事にできたらと思っています。
- 家事・育児をしながら労働時間はどのくらい確保できるか
- 3人家族が暮らすのに必要なお金はどのくらいか
- 仕事を減らした状態から仕事がもらえる状態に戻るのにどのくらいの期間が必要か
またオリジナルワークは特にブログを更に成長させるつもりで、まずは年間収益60万円(月5万円)を目標に取り組みたいと思います。
最後に
なんとか5年続けることができました。
仕事をくださるクライアントの方々、応援してくださる方々、家族や友人の助けあってのことです。本当にありがとうございます。
私生活にも大きな変化があり、考えなければならないことも増え、その分悩む時間も増えました。
全部思い通りという訳にはいかないので何事もどういうバランスを取るかだと思いますが、これまで通りできることを着実にやっていければと思います。
これからも当ブログではフリーランスやイラストに関する情報を発信していきますのでよろしくお願いします。